★メンタル疾患は誰でもかかる病気
これほど、うつ病をはじめとしたメンタル疾患が社会的に認知されるようになってきていても、未だに「心が弱い」「気の持ちよう」「怠け」「わがまま」といった誤解や偏見による心ない言葉を目や耳にすることがあります。しかしながらメンタル疾患は、一定の量や質のストレスがかかるなどの条件が揃えば誰でもかかりうるのです。
例えばうつ病の場合、明確な原因は不明であるものの脳内の神経伝達物質のバランスの異常が関与していると考えられており、そういった意味では内科的な病気とあまり変わらず一種の身体的な病気ともいえます。もちろん「やる気や気合い、根性が足りない」といった根性論、「気の持ちよう」といった精神論、「気が弱い人がなる」といった性格論などは当てはまりません。
メンタルヘルス対策に携わる人自身はもちろん周囲のスタッフや社員など、会社全体として、そのような誤解や偏見を持たないよう正しい認識を持つことが大切です。
また、実はメンタル疾患になっている人自身もそのような誤解や偏見にとらわれていることが少なくありません。その場合に病気になってしまった自分を責め、追い詰めることにもなりかねないので、きちんと説明して納得してもらうことが必要となります。
まず自分自身から、そして周囲へとメンタル疾患について正しい認識の輪を広げていきましょう。