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★休養の重要性を認識しましょう
 うつ病の患者さんにとっては、日常の社会生活は重い負担となり、回復の妨げとなることが多いもの。そのため、まずはきちんと「心を休ませる」ことが治療の基本となります。可能な限り休養し、患者さんの負担を軽くすることが重要なのです。
 しかし、うつ病だからこそ「すぐに休養をとる」という決断ができない場合が多いのも事実です。「みんなに迷惑をかけるから…」とか「家に居ても会社のことが気になってしまうから、出社している方が気もまぎれるので…」などと色々な理由をつけて、休みたがらないとき、「本人が働きたいと言っているのだから…」といってそのまま働かせてはいけません。
 これは「働かなければ」という焦りや、迷惑をかけているという自責の念から出ている言葉であって、これらの症状はうつ病の典型的な症状のひとつだからです。
 このような場合は、患者さん本人・家族・そして会社側のスタッフも交えて、「今は病気が原因でなかなか決断できないかもしれませんが、しっかりと休むことが大切なのですよ」と、主治医の指示を守るよう説得するようにしましょう。

 特に発病間もないときは、できるだけ早く休養することで結果的に早く治る可能性が高いと言われていますので、そのことも併せて伝えるようにします。
 うつ病の患者さんは休むことが上手でない人が多いとも言えます。休まずに突っ走ってしまうため、ブレーキがかからずそのまま疲れ果ててしまい、発病するといったケースも見受けられます。そんな患者さんがあえてしっかり休息をとることで自分の身体に意識が向くようになり、回復はこれまでのように無理をせず適宜休息をとりながら仕事をするための良い練習にもなるのです。

★薬物療法に対する正しい知識を持ちましょう
 薬物療法は、うつ病の治療法の中でもっとも有効な手段であり、その中心を担うものです。しかし、薬(特に精神科で用いられる薬物)について抵抗感を抱く人は少なくありません。せっかく本人がきちんと服薬しようとしているのに、傍から第三者が「そんな薬飲んでいて大丈夫の?」などと、正確な知識を持たぬまま無責任な発言をされることもあります。
 精神科で用いられる薬の発展は目覚ましいものがあります。今ではほとんど副作用がなく比較的効果が早くあらわれる薬が日本でも認可され、健康保険の適用対象となっています。その代表的なものがSSRIやSNRIと呼ばれる種類の薬です。
 薬物に関する専門知識を持った信頼できる医師が行う限り、薬物療法は決して危険なものではありません。
 一般的に初めは身体にならすため、少量から開始します。その後、問題がなければ徐々に量を増やし十分な量まで達したら、少なくとも6週間以上はその量を続けて服用することとなります。
 薬物療法は本当に微妙なさじ加減で、効果があらわれるかどうかが決まります。そのため、1度でピタリと当てはまらない場合もあります。薬の効果が出るまでには数週間かかりますが、副作用は飲んですぐ現れますので、もし「おかしいな」と感じたら速やかに医師に伝え、自分に合った量や薬に変更してもらうことが大切です。

 一番やってはいけないことは、自分で薬の量を調節したり服薬を中止したりすることです。上に述べたように、薬物療法はとても繊細なものです。医師はこれまでの経験や様々な知識を元に、患者さんの今の状態にあった種類や量の薬を処方しています。その服薬量を勝手に変えてしまうことは大変危険な行為なのです。
 また、急に服薬をやめることは「中断症候群」と呼ばれる相当苦痛の高い症状を引き起こす可能性が高いため絶対に避けてください。よく見られるのが、風邪をひいて風邪薬を服用する際に相互作用があるのではないかと考えて中断してしまうケースです。このような場合でも、薬を飲み続ける必要があります。そのため、風邪をひいて内科等を受診する場合は、精神科で薬を処方されていることと、その処方内容を伝える必要があるでしょう。つまり、風邪の薬の方で調整してもらうという方法をとるわけです。

 また、主治医は自分の処方通りに患者さんがきちんと服薬していることを前提に治療を進めますので、勝手に変更していては治りが遅くなったり悪化したりする可能性も否定できません。とにかく、服薬に関しては、素人判断は厳禁と心得てください。もちろん、今かかっている医療機関での処方に納得できない場合というケースもあるでしょう。そのような場合は、別の医療機関でセカンドオピニオンを受けるなどの方法をとるようにしましょう。

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